◆評価:★★(20)
TITLE | R-15(アール15) |
DATA | 2011年 |
STORIES | 全12話 |
目次
◆あらすじ。
その才能を認められ彼が入学したのは、クセのある一芸
(ある意味天才?)を持つ生徒たちを集めた市立閃学園!
クラリネットの天才や数学の天才、天才ハッカーにアイドルの天才等、
個性的すぎる面々との数々のエロトラブルに、
丈途の妄想も留まることを知らない!
そしてその中で育まれる恋の行方は…?
※引用元『R-15』公式サイトより(閉鎖しました)。
<KADOKAWAanime>より。
◆挑戦的な作品でした。
原作はライトノベル。伏見ひろゆき氏のデビュー作となる。
主人公である芥川丈途(あくたがわたけと)は学生でありながらポルノ小説家として活動しているという設定。
一芸に秀でた学生だけが入学できる学園に見事入学した丈途が、その妄想力を駆使して難問やらヒロインたちの問題やらを解決していく。
ドタバタ楽しく学園生活をエンジョイしていくだけの作品であり、脳休めには丁度よい作品である。
ちなみに物語そのものは原作とは異なるオリジナル・ストーリーだそうである。
◆まあタイトル通りエチィですよ。
全体的な雰囲気を一言でいうと「中学生時代のエロい妄想を具現化したような作品」と言える。
つまり、作中のキャラクターと同年代の男子生徒であれば、かなり楽しめる(色々な意味で)と思います。
少し大人になってから視聴すると、その妄想のストレートさが幼き頃の自分と重なって、ちょっと恥ずかしくなるかもしれません。
「いやあ、そうだよねー。そういうこと考えるよねー。男子だもんね―」と、オッサンであるアニシエからすると、エロさ云々よりも丈途の想像力に若きを思い出し共感してしまいます。
ああ、もうこういうオープンで健全な方向性のエロスでは満足できない大人になってしまったんだな……と実感しました。
ラノベ原作の典型的な物語進行として、コメディ・パートではハーレム状態でのエロを随所にちりばめて楽しませつつ、シリアスなシーンになるとマジメにカッコよく……というパターンがテンプレである。
本作が他の作品と違う部分は、このシリアス・パートにある。
なにせ主人公がポルノ小説家なので、問題解決に向かう力のベクトルも、やはりエロになるのである。
こんなにメリハリなくエロ一辺倒で押しまくる作品というのも、そうあるものではない。
そういう意味で、なかなかに実験的な作品と言えるだろう。
あ、べつにやらなくてもいい実験ではありますが(笑)。
◆総評。
正直に言って、内容について細かく書いておくほどのことはなにもない。
とにかくエロにはじまり、エロに終わるエピソードが12回くり返されるということだ。
どうしてこんなにエロいのに、あまりパッとしないのだろう?
やはりそこはバランスの問題なのだろう。エロスと物語のバランスについては、かなり偏った結果、もはやエロでもなんでもない、という作品となってしまった『AIKA』のレビューをご参照ください。
ようするにお腹いっぱいになってしまって、ドキドキ・ワクワクできなくなってしまうのである。
あと、一番残念だなと思ったのは「天才を集めた学園」のわりに、キャラクター(主人公含む)にまったく天才的な部分を垣間見せる演出なりエピソードがなかったこと。
いたって普通のキャラにしか感じられないのなら、舞台設定としての天才学園はいらないかな。
一番の見所はラストの合唱対決。
この作品で唯一、観ておくべき部分といっても過言でない。
よくもまあ、この合唱の歌詞で地上波流せたな、と感心することができるでしょう。
最後に。アニシエが個人的に推すキャラは謡江(うたえ)です。癒やされました。
「R-15だって? いやいやR-18でしょ、このレベルは」
↑この言葉でそそられてしまった人は、観てもいいかもしれません。
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原作ライトノベル『R-15』
◆ラノベの中でポルノ小説……気になる方は原作をどうぞ!