FILE:006 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。(第二期)

評価:★★★★(65)

TITLE 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。(第二期)
DATA 2013年

 

あらすじ

平凡で穏やかな日々を過ごしていた男子高校生・高坂京介。
だが、彼の日常は妹・桐乃の「人生相談」で急変する。

人生勝ち組でリア充な桐乃は、実はアニメやゲームが大好きなオタク趣味の持ち主だったのだ。

そんな桐乃の「人生相談」を真摯に受けとめる京介。
そこに、SNSで知り合った黒猫や沙織バジーナ、桐乃の友達のあやせと加奈子、京介の幼馴染みの麻奈実と人々が加わり冷え切っていた兄弟関係に変化が訪れる。

桐乃の突然の留学という事件を乗り越え今度はどんな「人生相談」がハプニングを巻き起こすのか?

 引用元:「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」アニメ公式サイト。

◆脱ハーレムとしての第二期。

 

第一期は楽しく視聴できた。そして続編である本作は期待通りであり、そして期待以上の作品だった。

にもかかわらず、点数は少しばかり低くなっているのだが、それについては最後に説明することにしよう。

 

前作で登場した各ヒロインすべての『愛らしさ』に焦点を絞ってエピソードが進んでいく。

一見すると、よくあるハーレム物の展開ではあるのだが、今作のユニークなところは、

 

好意をよせてくる全てのヒロインを主人公である京介が振っていくのである。

 

なんとも勿体無い話である。

 

◆誰もがステキなだけに『?』

 

今作に出てくるヒロインと、それぞれの特徴を列記しておくと、

 

ヒロインその1 黒猫(くろねこ)

中二病気味でクールなキャラを演じるロリ属性。
だが人には見せない家庭的な面に母性があり、妹の面倒見などもいい。

 

 

ヒロインその2 新垣あやせ(あらがきあやせ)

まじめで一途な清純派美少女。

 

 

ヒロインその3 来栖加奈子(くるすかなこ)

挑戦的で物怖じしない、自分に正直な少女。

 

 

ヒロインその4 田村麻奈実(たむらまなみ)

主人公を常に見守っている慈愛の象徴。古風な世話焼き女房キャラ。ちなみに地味専のアニシエにとっての推しキャラである。

 

 

各ヒロインとのエピソードを視聴してもらえば、彼女たちの恋心に思わず顔がニヤけてしまうこと間違いなし。

 

そう。言うなれば、

 

全てのヒロインが嫁候補と言っても過言ではない!

妻子持ち。

 

特にエピソードとしては、やはり黒猫との関係が一番見応えがあるだろう。

それに新垣あやせとの疑似同棲生活を送る部分も捨てがたい……。

ううむ、やはり嫁候補を絞りきれない。本気で真剣に(表現重複)悩んでしまうくらい全員が可愛いのである。

 

そんなモテ期絶頂の真っ只中、我らが主人公・京介は『妹』への愛を貫くために彼女たちに(恋愛対象としての)別れを告げていくのである。

だが……

物語も終盤に差し掛かる頃、アニシエはちょっと首を捻ってしまうのである。

こんなに素敵なヒロインたちを振り切ってまで結ばれたい妹・桐乃の魅力とはなんであろうか? と。

 

少し厳しい目で見ると、桐乃というキャラクターが『妹』であるということを除いてしまうと、京介が彼女に恋をする理由というものがほとんどない。

つまりアニシエとしては「なぜ京介がそこまで桐乃のことを好きになったのか」がまったく理解できないのである。

桐乃以外のヒロインに対しては、それぞれ綿密に出会いから別れまでの描写が時系列で進行していくせいか、わりと素直に感情移入できる。

 

誰に焦点をあてるにせよ、それぞれ可愛らしさと愛らしさを表現しているところは俊逸ですらである。

 

だがこのことは、逆に言えば、誰とでも恋人同士になりたいという願望が(オタク的な)視聴者の心に芽生えてくるくらい素敵なエピソードになりすぎてしまっているという、過剰な演出とも受け取れるのである。

 

もちろん狙いとしては「それくらい素敵なヒロインたちを振り切ってさえ、妹へ愛を打ち明ける」くらい好きだからこそ、兄妹の線を飛び越えたのだという理由付けになるわけだが、それにしても兄が妹を好きになる理由が薄弱すぎて納得しきれないというのが正直なところである。

 

なのでメインヒロインである桐乃に対するディテールがもう少し色濃く描写できていれば、ラブコメとしての完成度はほぼ満点だったと思う。

可愛くないわけではない。だが、理由付けが(個人的には少々)薄味だったということだ。

 

 

◆だが見所は盛り沢山だ。

 

しかしそれでもなお、面白いことに疑いの余地はない。

物語が終わる寸前に現れる(アニシエがもっとも推している)ラスボスこと田村麻奈実。

 

彼女と桐乃の本気のどつき合いは、ぜひご自身の眼で確かめていただきたい。

 

ラブコメ史上、ここまで本気で殴り合っているヒロイン達は、そうそういないだろう。

 

 

というわけで本作は第一期・第二期を含め、オタク的素養のある人であればかなりのオススメ作品です。

桐乃のディテールがもう少し欲しかったのと、やはり『兄×妹』という題材が広く一般性を得られるものではないかもしれない、ということで評価としては少し下方修正。

これにて完結、という感はあるが、作り方としてはまだシリーズとして続行可能な余白を残している点が心憎い演出である。

 


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